『風、薫る』第98回 感想・ネタバレ|直美(上坂樹里)が小川(甲斐翔真)の求婚を即座に断った理由、マッチに重なる過去と今

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連続テレビ小説『風、薫る』第98回は、反町家で思うような看護ができず悩む直美(上坂樹里)に、小川(甲斐翔真)が突然プロポーズする大きな展開がありました。
「好きなもの」の話から始まった真っすぐな告白に対し、直美(上坂樹里)が返したのは咄嗟の「すみません」でした。
一方、反町家では理想を押し通さず、暮らしに合わせた看護へと方針を変えます。
マッチに結びついた直美(上坂樹里)の過去と、シマケン(佐野晶哉)を待つ環(英茉)の思いも含めて振り返ります。

ドラマ名:風、薫る
放送局:NHK総合ほか
放送年月日:2026年8月12日
出演者:見上愛、上坂樹里、甲斐翔真、英茉、佐野晶哉

きれいにできないならどうする?直美(上坂樹里)が手放した「理想の看護」

アヤ:直美(上坂樹里)がもう一度反町家へ行ったら、前より部屋が散らかっていたのはつらかった!前回あれだけ掃除や換気をしても、暮らしそのものが大変なら簡単には維持できないんだね。
リナ:私は登勢の状況を考えれば、環境が元に戻ったこと自体は不思議ではないと思った。マッチ作りの内職、子育て、夫の看病を一人で抱えている以上、正しい療養環境だけを求めても続かないよね。
ミユ:しかも夫婦の空気まで悪くなっているでしょう。登勢は満身創痍なのに、幼い子どもたちもいる。直美(上坂樹里)が患者だけじゃなく、家族全体を見ながら悩んでいるのが伝わってきたよ。
アヤ:私は最初、せっかく整えたのにって直美(上坂樹里)と同じように残念に感じちゃった。でも「できることだけをやる」に変えた瞬間、諦めるのとは違うんだって思えて見方が変わったな。
リナ:私はむしろ、そこからが本当の派出看護なのかもしれないと思った。理想的な方法を家庭へ持ち込むだけではなく、その家で続けられる方法へ変える。現実に合わせる判断も専門性の一つだよね。
ミユ:手ぬぐいを濡らして掛けるだけの加湿も、登勢に新しい負担を増やさないのがいいな。看護のために家族がさらに疲れてしまったら意味がないって、直美(上坂樹里)が気付いたように感じた。
アヤ:子どもたちに足を洗う競争をさせるのも上手だよね!「清潔にしなさい」って叱るんじゃなくて遊びにしちゃう。思い通りにならない状況だからこそ、直美(上坂樹里)の工夫が出てきた気がする。
リナ:ただ、私はこれで問題が解決したとは思わないな。直美(上坂樹里)は街に咳をしている人が多いことにも気付いている。反町家だけを整えれば済む話ではない可能性が見えてきているからね。
ミユ:そこが気になるよね。目の前の家族を助けようとしていた直美(上坂樹里)の視線が、少しずつ街全体へ広がっている。今回の苦戦も、次に必要な看護を考えるきっかけになるのかもしれないな。

マッチの話だったはずなのに、小川(甲斐翔真)の「好きです」が直美(上坂樹里)へ向いた瞬間

アヤ:小川(甲斐翔真)が机のマッチを見て「自分…マッチが好きなんです」って話し始めたとき、まさかそのままプロポーズまで行くと思わなかった!入り口があまりにも小川(甲斐翔真)らしくてかわいいよ。
リナ:私は直美(上坂樹里)の「好きなものを見つけるのが上手ですね」という言葉から告白へつなげたところが印象的だった。「はい、好きです」と一度受けてから、対象を直美(上坂樹里)へ変えるんだよね。
ミユ:「仕事に打ち込む直美(上坂樹里)も、団子を食べている直美(上坂樹里)も好きです」っていいなあ。特別な姿だけじゃなく、普段の直美(上坂樹里)を見て好きになったことが伝わってくるよ。
アヤ:だからこそ直美(上坂樹里)の「すみません」が早すぎてびっくりした!あれだけ真っすぐ言われたら、少しくらい考えるのかと思ったのに、ほとんど反射みたいに断っちゃった感じだったよね。
リナ:私はあの即答を、小川(甲斐翔真)への気持ちがない証拠とは見なかったな。あまりにも突然だったから、直美(上坂樹里)が結婚という話そのものを受け止めきれず、咄嗟に拒んだ可能性もあると思う。
ミユ:私は仕事のことも大きい気がするな。派出看護に挑戦して、思うようにいかなくても工夫しながら進んでいるところでしょう。今ここで結婚という別の人生を考える余裕がないようにも見える。
アヤ:でも小川(甲斐翔真)は、仕事に打ち込む直美(上坂樹里)も好きって言ってるんだよね。結婚したら仕事をやめてほしいなんて話はしていないし、私はそこまで仕事と結婚を対立させなくてもいい気がする。
リナ:その通りだけれど、直美(上坂樹里)がどう受け取ったかは別だよね。小川(甲斐翔真)の考える結婚と、直美(上坂樹里)が抱いている結婚のイメージが同じとは限らない。返事の理由はまだ見えていないと思う。
ミユ:私は小川(甲斐翔真)の真っすぐさが、直美(上坂樹里)の心を動かしていないとは思えないな。断った後にもマッチの話が残っているでしょう。あの告白は「すみません」だけでは終わっていない気がする。

嫌いだったマッチで直美(上坂樹里)が笑った、その変化をりん(見上愛)は見逃さない

アヤ:直美(上坂樹里)が昔マッチ工場で働いていて、「ろくな思い出が無くてマッチを見るのは嫌」って話したのは切なかった。小川(甲斐翔真)の楽しそうなマッチの思い出とは正反対なんだよね。
リナ:同じマッチでも、直美(上坂樹里)にはつらい過去があり、小川(甲斐翔真)には初めて火をつけたときの魔法のような記憶がある。その対照が、二人の距離を考えるうえでも印象に残ったな。
ミユ:私はりん(見上愛)の「でも今笑ってた」が好きだった。直美(上坂樹里)が自分でも気付いていない小さな変化を、そばにいるりん(見上愛)がちゃんと見つけてくれるのが優しいよね。
アヤ:直美(上坂樹里)は「変な人って思っただけ」ってごまかしているけど、私はかなり小川(甲斐翔真)のことを意識しているように見えたよ!嫌いだったマッチを見ながら笑えるって大きな変化じゃない?
リナ:私はそこまで恋愛感情に直結させなくてもいいと思うな。小川(甲斐翔真)の言葉によって、嫌な記憶しかなかったマッチに別の見方が加わった。それだけでも直美(上坂樹里)にとって意味のある出来事だからね。
ミユ:でも私は、その「別の見方をくれた人」ってかなり特別だと思う。過去そのものは消えなくても、小川(甲斐翔真)の記憶が重なることで、マッチを見る直美(上坂樹里)の表情が変わったんでしょう。
アヤ:しかも直美(上坂樹里)が実際に火を灯すところを、りん(見上愛)が優しく見ているのがいいんだよね。「断ったんだから終わり」じゃなくて、本人の心がこれから追いついてきそうな余韻がある。
リナ:ただ、直美(上坂樹里)が小川(甲斐翔真)の求婚を受け入れると決まったわけではない。マッチへの印象が変わることと、結婚を選ぶことは別問題として見たほうがいいと思う。
ミユ:私は答えより、直美(上坂樹里)が自分の気持ちに気付いていく過程を見たいな。りん(見上愛)に指摘されるまで笑っていたことにも気付いていなかったなら、まだ本人にも分からない感情がありそう。

「小春日和みたいな人」環(英茉)が描いたシマケン(佐野晶哉)の笑顔が切ない

アヤ:環(英茉)が最近シマケン(佐野晶哉)が家に来ないことを寂しがっているの、前回の流れを考えると余計に切ないよ!大人たちの事情なんて知らない環(英茉)は、ただ会いたいんだよね。
リナ:私は「小春日和」という言葉をシマケン(佐野晶哉)みたいだと表現したことが印象的だった。環(英茉)にとってシマケン(佐野晶哉)がどんな存在なのか、説明ではなく感覚で伝わってくるよね。
ミユ:しかも環(英茉)が描いた似顔絵では、シマケン(佐野晶哉)が優しく微笑んでいるんでしょう。環(英茉)の中に残っているのがその表情なんだと思うと、本当に大切な存在なんだなって感じる。
アヤ:私はもう、シマケン(佐野晶哉)早く来てあげて!って思っちゃったよ。りん(見上愛)とのことだけじゃなく、環(英茉)まで待っていると知ったら、今の距離がますますもどかしい。
リナ:ただ、シマケン(佐野晶哉)が来ない事情を環(英茉)の寂しさだけで判断することもできないと思う。大人同士の関係が動いている中で、以前と同じように家を訪ねるのが難しくなっている可能性はあるよね。
ミユ:それでも子どもの気持ちは待ってくれないんだよね。環(英茉)は事情を整理して納得するんじゃなく、会えないことをそのまま寂しいと感じている。そこが私は一番胸に残ったな。
アヤ:直美(上坂樹里)には小川(甲斐翔真)のプロポーズがあって、りん(見上愛)の周りではシマケン(佐野晶哉)の不在が響いている。恋の話がそれぞれ全然違う形で動いているのも面白いよね。
リナ:私は恋愛だけでなく、「誰かがいることで日常の見え方が変わる」という点が共通していると思った。小川(甲斐翔真)は直美(上坂樹里)にマッチの別の記憶を与え、シマケン(佐野晶哉)は環(英茉)の心に温かさを残している。
ミユ:だから次は、離れている人たちがどう動くのか見たいな。直美(上坂樹里)が小川(甲斐翔真)の言葉をどう考え直すのかも、環(英茉)が待つシマケン(佐野晶哉)が再び現れるのかも気になるよ。

第98回は、思い通りにならない反町家の看護を通して、直美(上坂樹里)が理想を押し付けず、暮らしに合わせる方法を見つけていく姿が印象的でした。
そして心に残るのは、小川(甲斐翔真)の求婚を断った後、嫌いだったマッチを手に直美(上坂樹里)が笑っていた場面です。
つらい記憶を消さなくても、誰かの言葉によって同じものを違って見られることがあると感じさせます。
直美(上坂樹里)の返事が変わるのか、そして環(英茉)が待つシマケン(佐野晶哉)がどう動くのか、次回が気になります。

※第1話からの全話視聴はNHKオンデマンドやU-NEXT等で配信されています。

風、薫る
文明開化が急速に進む明治。主人公は、当時まだ知られていなかった看護の世界に飛び込んだ二人の女性。激動の時代に新たな風を起こす、ちょっと型破りな二人のナースの冒険物語。(C)NHK

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