清須会議後の織田家を舞台に、羽柴秀吉(池松壮亮)と長秀(仲野太賀)の進む道が大きく動き始めた大河ドラマ「豊臣兄弟!」。
第31話では、三法師(清水伊織)を巡る争いから羽柴秀吉(池松壮亮)への反発が広がる一方、市(宮崎あおい)が兄・信長(小栗旬)の志を継ぐ決意を明らかにしました。
味方だった者たちが敵味方に分かれていく中、長秀(仲野太賀)は両者の間で奔走します。
秀吉の“人たらし”と市の揺るがない誇りがぶつかり、兄を支える長秀自身の覚悟まで問われる重い一話となりました。
ドラマ名:豊臣兄弟!
放送局:NHK総合ほか
放送年月日:2026年8月16日
出演者:仲野太賀、池松壮亮、宮崎あおい、小栗旬、倉悠貴、山口馬木也、結木滉星、池田鉄洋、大東駿介、堀井新太、柊木陽太、猪塚健太、山脇辰哉、清水伊織
秀吉は本当に信長になろうとしているのか、市の疑念が重くのしかかる
アヤ:羽柴秀吉(池松壮亮)が柴田勝家(山口馬木也)と「争うつもりなどない…わしはのう」って言うところ、もう含みがありすぎて怖いよ。何か起こる前から空気が張り詰めていた。
リナ:そこへ三法師(清水伊織)が織田信孝(結木滉星)によって岐阜城へ移されるから、羽柴秀吉(池松壮亮)側には動く理由ができる。黒田官兵衛(倉悠貴)が喜ぶのも戦略としては理解できるのよね。
ミユ:私は市(宮崎あおい)が羽柴秀吉(池松壮亮)の書状を破り捨てたところがつらかったな。少し前まで同じ側にいた人たちなのに、もう言葉を素直に受け取れる関係じゃないんだって感じた。
アヤ:でも市(宮崎あおい)が「羽柴秀吉(池松壮亮)は兄上になろうとしている」と見抜くのは鋭かった。確かに信長(小栗旬)の後を追うように進んでいるから、そう見えても仕方ないよね。
リナ:私はそこを完全には同意できないかな。羽柴秀吉(池松壮亮)が信長(小栗旬)のような立場を目指していることと、織田家を乗っ取ることは同じではない。市(宮崎あおい)の視点にも強い警戒心が入っていると思う。
ミユ:それでも市(宮崎あおい)にとっては、兄が残したものを守ることが生きる理由になっているんだよね。だから柴田勝家(山口馬木也)との結婚まで、自分の覚悟として選んだのが重かった。
アヤ:「そのためならあなた様にこの身をお預けします」って、恋愛や穏やかな暮らしを求めた結婚じゃないんだもんね。市(宮崎あおい)の決意が思っていた以上に強くて圧倒されたよ。
リナ:一方で、その強さが対立を避けにくくしているとも感じる。羽柴秀吉(池松壮亮)も市(宮崎あおい)も自分こそ信長(小栗旬)の目指した先を守る側だと考えているなら、簡単には譲れない。
ミユ:だから悲しいんだよね。どちらも信長(小栗旬)の存在を大切にしているのに、それが同じ方向へ進む理由ではなく戦う理由になってしまう。その間にいる長秀(仲野太賀)が心配になった。
行く先々で拒まれる長秀、それでも兄を見限ることはできない
アヤ:長秀(仲野太賀)が丹羽長秀(池田鉄洋)のところへ行ったら怒られて、前田利家(大東駿介)からも敵意を向けられるの、見ていてしんどかった。本人が仕掛けたことじゃないのに。
リナ:でも周囲からすれば長秀(仲野太賀)は羽柴秀吉(池松壮亮)の弟だからね。本人の考えとは関係なく、兄の行動への返事を受け取る立場になってしまうのは避けられないと思う。
ミユ:丹羽長秀(池田鉄洋)の「すっかり上様の後を継いだ気でおるのか」という怒りは強烈だったな。羽柴秀吉(池松壮亮)が周囲からどう見え始めているのか、長秀(仲野太賀)もそこで実感したんじゃないかな。
アヤ:前田利家(大東駿介)まで「図に乗るでない」と言うのは驚いたよ。ずっと近かった人まで怒っているなら、長秀(仲野太賀)が“秀吉包囲網”を心配するのも当然だと思った。
リナ:私は長秀(仲野太賀)の危機感のほうが現実的に見えたかな。羽柴秀吉(池松壮亮)は次の手を考えているけれど、弟は人間関係が壊れていく怖さを直接受け止めている。
ミユ:だから兄を問い詰める長秀(仲野太賀)には共感したよ。天下がどうなるか以前に、昨日まで一緒だった人たちが次々に離れていく。それを放っておける性格じゃないんだろうね。
アヤ:ただ、羽柴秀吉(池松壮亮)には羽柴秀吉なりの勝負が見えているんだよね。三法師(清水伊織)を喪主にして信長(小栗旬)の大規模な葬儀をするって、やることの規模が違う。
リナ:でも、その案内を拒まれたことで羽柴秀吉(池松壮亮)の読みが外れていたことも見える。すでに市(宮崎あおい)を喪主にした法要が行われていたのは、かなり大きな一手だった。
ミユ:長秀(仲野太賀)は兄を支えたいのに、兄が進むほど周囲との溝が深くなるんだよね。「兄者についていく」と決めるだけでは済まなくなってきた感じがして苦しいな。
草履を供えた秀吉の別れ、“人たらし”は武器なのか本心なのか
アヤ:羽柴秀吉(池松壮亮)が完全に蚊帳の外だと知って、真に戦う相手が市(宮崎あおい)だと気づくところから空気が変わったよね。そこから大徳寺で葬儀を強行する勢いもすごかった。
リナ:信長(小栗旬)の五男で養子でもある秀勝(柊木陽太)を喪主に据え、千宗易の協力も得て葬儀を行う。羽柴秀吉(池松壮亮)が自分の立場を示すための重要な行動に見えた。
ミユ:でも私は刺客を捕らえたあとの羽柴秀吉(池松壮亮)が印象に残った。首をはねるのではなく縄を切って帰すなんて、敵に対してまで自分の側へ来る道を残すんだね。
アヤ:「戻ってまいれ。家来にしてやる」って言えるのが、まさに羽柴秀吉(池松壮亮)だよ。普通なら命を狙われたことに怒りそうなのに、そこで相手の心をつかみにいくのがすごい。
リナ:私は純粋な優しさだけでは見なかったかな。滝川(猪塚健太)への警告を伝えさせながら、刺客には自分の器の大きさを見せている。かなり計算の効いた対応にも見える。
ミユ:でも計算だけなら、信長(小栗旬)の仏前に思い出の草履を供えたときの表情までは説明できない気がする。「これで、お別れにございます」には本当の寂しさがあったと思う。
アヤ:私もあそこは別物に感じたな。権力争いではどんどん大胆になっていく羽柴秀吉(池松壮亮)が、草履を前にすると昔の姿へ戻ったみたいで、急に距離が近くなった。
リナ:だからこそ長秀(仲野太賀)の「この、人たらしめ」が面白いのよね。計算と情のどちらかではなく、その二つが自然に同居しているところが羽柴秀吉(池松壮亮)の強さなのかもしれない。
ミユ:人を引き寄せる力がこれから多くの味方を作るとしても、その力では市(宮崎あおい)の心だけは動かせないのかな。二人の対立がはっきりしたから、そこがすごく気になる。
「この私を殺してみよ」市が突きつけたのは、長秀自身の覚悟だった
アヤ:北庄城へ一人で乗り込んだ長秀(仲野太賀)、よく行ったよね。まだ引き返せるって必死に訴える姿を見ていたら、本気で誰とも戦いたくないんだろうなって伝わってきた。
リナ:ただ、市(宮崎あおい)からすれば、もう話し合いだけで戻れる段階ではないのよね。身内3人の人質と播磨以外の領地返還を求めたのも、覚悟の差を示す条件だったように見える。
ミユ:私は刀を差し出して「この私を殺してみよ」と言ったところが苦しかった。市(宮崎あおい)は自分自身を織田家と重ねて、長秀(仲野太賀)に本当に滅ぼせるのか迫っているんだよね。
アヤ:あんなことを言われたら長秀(仲野太賀)は斬れないよ。私は市(宮崎あおい)の覚悟に圧倒されたけど、同時に長秀にそこまで背負わせるのは厳しすぎるとも思った。
リナ:でも市(宮崎あおい)が問いかけたかったのは、実際に自分を斬れるかだけではないと思う。「新しき世」を作ると言うなら、何を失う覚悟があるのかを確かめたかったのではないかな。
ミユ:「今の兄をまことに支える覚悟があるのか」という問いも、長秀(仲野太賀)の一番痛いところだよね。兄を慕う気持ちだけで、この先の争いまで支えられるのかって突きつけられている。
アヤ:それでも長秀(仲野太賀)が「必ずやまた参りまする!」って叫ぶのが好きだったな。あれだけ拒まれても和平を諦めない。市(宮崎あおい)の「しぶといサルじゃな…」にも少し余韻があった。
リナ:一方で状況は長秀(仲野太賀)の願いとは逆方向へ進んでいる。丹羽長秀(池田鉄洋)は羽柴秀吉(池松壮亮)側へ移り、黒田官兵衛(倉悠貴)は織田信雄(山脇辰哉)まで味方につけた。
ミユ:だから岐阜への出陣を前に、市(宮崎あおい)の問いが長秀(仲野太賀)の中で繰り返されるのが怖いんだよね。兄を支えることが何を意味するのか、もう避けて通れなくなったと思う。
第31話は、羽柴秀吉(池松壮亮)の勢力争いだけでなく、信長(小栗旬)が残したものを誰がどう受け継ぐのかという対立が鮮明になった回でした。
特に市(宮崎あおい)が長秀(仲野太賀)へ刀を差し出し、自分を殺せるのかと迫る場面は、兄を支えることの重さまで突きつけたからこそ強烈に心へ残ります。
人を引き寄せながら勢力を広げる羽柴秀吉(池松壮亮)と、織田家の誇りを掲げて立ちはだかる市(宮崎あおい)。
岐阜への出陣を前に、長秀(仲野太賀)が市から問われた「覚悟」にどんな答えを出すのか、次回からの兄弟の歩みがますます気になります。
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