『うるわしの宵の月』は、容姿端麗で「王子」と呼ばれる滝口宵と、同じく「王子」と呼ばれる市村琥珀の恋を描く青春ラブストーリーです。
10巻では、文化祭で交際を公にし、クリスマスから年末を幸せに過ごした二人に、新学期から大きな揺れが訪れます。
学校に来なくなった琥珀とその家族をめぐる出来事に加え、突然帰宅した琥珀の兄、そして宵をずっと好きだった大路くんの告白も見逃せません。
この記事では、琥珀が家族への気持ちを語る場面や、大路くんと宵の距離が動く場面など、資料から確認できる10巻の出来事だけをもとに、読了直後の三人がネタバレありで語り合います。
作品名:うるわしの宵の月(10)
作者:やまもり三香
出版社:講談社
発売日:2026年1月13日
幸せだった年末を思うほど、琥珀の家族の話が胸にくる
ミコ「先輩が学校に来なくなった流れ、読んでいて胸が詰まった。幸せな年末を知ってるぶん落差が大きくて、家族への気持ちを吐き出す場面は何度も戻って読んじゃった。」
ユナ「その吐露は私も残ったけど、宵がいつも本音で向き合おうとするところにも目がいった。相手を救う役に寄りすぎず、自分の揺れも見えるのが今回は特に生々しかったな。」
サキ「私はそこより、新学期に琥珀が学校へ来なくなったところで一気に胸が沈んだかも。年末まで二人が幸せに過ごしていたと紹介されているぶん、落差がかなり重かった。」
ミコ「重さが続く中で琥珀のお兄さんが帰ってきたの、空気が急に動いた感じがしたよね。黒髪ロングの見た目も含めて、家族の場面に別の角度が入ったのが印象的だった。」
ユナ「お兄さんの登場で家族を見る目が増えたのは大きいね。私は琥珀が家族への気持ちを言葉にしたことのほうが刺さって、「王子」と呼ばれる姿との距離に揺さぶられた。」
サキ「その落差、分かる。私は琥珀が学校に来なくなったことと家族への吐露が重なって、普段の恋愛の悩みとは違う重さを感じたよ。読む手が自然とゆっくりになった。」
ミコ「重さが続くからこそ、夏祭りで二人が素直に気持ちを伝え合ったことまで思い返したよ。正式に付き合えた時のうれしさを知ってるぶん、今回は胸にくるものがあった。」
ユナ「でも私は、その変化がきれいなだけじゃないところも好きだった。大路くんとの時間ややり取りまで含めて、宵自身がどう受け止めるか考えさせられる巻だった気がする。」
サキ「大路くんが絡むと一気に心がざわつくよね。琥珀の家族の重さとは別種類なのに、恋の距離まで揺れるから、読み終わったあと感情の置き場がなくなる感じだった。」
大路くん、そこで踏み込むの? 告白とハグに心が追いつかない
ミコ「さっきのざわつき、大路くんの告白で一気に形になった感じがした。ずっと宵を好きだったと伝えるところ、普段の印象から思ってたより真っすぐで、私はかなり驚いたよ。」
ユナ「真っすぐなのは確かだけど、私はクレープのくだりから告白やハグまで続く流れに戸惑ったな。宵に彼氏がいる状況を思うと、甘さより緊張のほうを強く感じた。」
サキ「その緊張、私はハグの場面で一気にきた。大路くんの気持ちが言葉だけじゃなく行動にも出たから、うわって声が出そうになって、ページを閉じたくなるくらい焦ったよ。」
ミコ「焦るよね。しかも琥珀は以前から大路くんが宵に気があると伝えていたから、その事実を思い出すと、大路くんと宵のやり取りを単純な三角関係として見られなかった。」
ユナ「そこは私は逆に、3巻で宵と初対面だった大路くんを思い返したよ。今回、ずっと好きだったと告白するところまで読むと、登場した頃とは違う角度で見たくなった。」
サキ「見え方が変わるの分かる!私は大路くんが宵を女性として見ていた回想が入るところで、今までの場面まで急に違う温度を持った気がして、ちょっと落ち着かなかった。」
ミコ「落ち着かないまま読むから、ラッシーの件や二人で出掛ける流れも妙に引っかかったんだよね。誰かを悪者にしたいというより、距離の線引きって難しいなって思った。」
ユナ「距離の線引きで言えば、私は宵が大路くんの告白を受ける場面の空気に目がいったな。琥珀との関係を知って読むぶん、言葉以上に場面そのものが重く感じられた。」
サキ「重いのに目をそらせないんだよね。家族をめぐる出来事だけでも苦しいのに、大路くんの告白まで重なって、10巻は感情を休ませてくれない感じが強く残ったよ。」
「王子」の宵だけじゃない、大路くんとの距離で見え方が揺れる
ミコ「恋の甘さだけじゃないって話、宵の行動にもつながる気がする。大路くんと二人で出掛ける場面まで来ると、恋人がいる宵の距離感を私はかなり意識した。」
ユナ「距離感は私も気になったけど、宵が大路くんの告白を受ける立場になったこと自体が大きかったな。いつも本音で向き合う宵を知ってるから、読む側まで緊張したよ。」
サキ「緊張するよね!私はクレープのくだりから告白、ハグへと進むところで、王子と呼ばれる凛々しい宵とは別に、一人の高校生として揺さぶられる感じを受けた。」
ミコ「その落差があるから、琥珀と一緒にいる時の宵も前とは違って見えるよね。夏祭りで気持ちを伝え合った二人を知ってるぶん、今回の揺れが余計に胸に残った気がする。」
ユナ「私はそこより、文化祭で琥珀が交際を公にしたところから年末までの幸福感を思い返したな。10巻の空気との差が大きくて、楽しかった場面まで少し切なく見えてきた。」
サキ「分かる、過去の幸せまで色が変わる感じ!私はクリスマスから年末の二人を思い出すほど、新学期の重さが増して、こんなに読んでる気分が変わるのかって驚いた。」
ミコ「気分の振れ幅が大きいよね。それでも宵が自分なりに相手と向き合おうとする姿勢は変わってなくて、私はそこにこの作品らしい真っすぐさを感じたんだ。」
ユナ「ただ、夏祭りで琥珀と素直に気持ちを伝え合った宵を思い返すと、大路くんとの場面は別の緊張があったな。本音を交わした恋人がいるからこそ重く感じた。」
サキ「その緊張があるから、読み返すと宵の行動を追いたくなるんだよね。「王子」と呼ばれる彼女が、恋人や大路くんとの間でどう振る舞ったかを改めて見たくなる。」
琥珀の「王子」像が揺らぐほど、家族への言葉が忘れられない
ミコ「宵の変化を追うなら、琥珀のほうも見逃せないよね。家族への気持ちを吐き出したところは、宵への態度とは違う弱さが見えて、私はそこが一番心に残った。」
ユナ「弱さが見えたのは大きいね。私は琥珀が以前、大路くんは宵に気があると大路くん本人へ伝えていたことも思い出して、今回の告白とのつながりにざわっとした。」
サキ「私はその余裕のなさがつらかったよ。新学期に学校へ来なくなったことまで重なるから、琥珀が家族への気持ちを吐き出す場面では、読んでるこっちまで苦しくなった。」
ミコ「苦しくなるの、すごく分かる。そこへ黒髪ロングのお兄さんが突然帰ってきたから、家族をめぐる場面に新しい人物が入った瞬間として、かなり強く記憶に残ったよ。」
ユナ「お兄さんは確かに目を引いたけど、私は両親との関係を含めて琥珀が何を抱えてきたのかに意識が戻ったな。家族への吐露があるぶん、登場の重みも増して感じた。」
サキ「家族って逃げ場がない感じがして苦しいよね。私は宵が琥珀のそばにいることの意味まで考えちゃって、恋人同士の甘さとは別の支え方が見える気がした。」
ミコ「支えって言葉で思い出したけど、夏祭りで気持ちを伝え合い、文化祭では交際も公になった二人だからこそ、大路くんの告白が重なる配置はかなり刺さったよ。」
ユナ「私はむしろ、誰か一人の気持ちだけで読めないところが好きだった。宵、琥珀、大路くん、それぞれの行動を追うたびに、さっきの見方を少し直したくなる。」
サキ「見方が揺れる巻だったね。読み終えても一人を簡単に正しい側へ置けなくて、だからこそ二人の王子の恋がこの先どんな関係の描き方を見せるのか楽しみに思えた。」
『うるわしの宵の月』10巻は、宵と琥珀の恋だけでなく、琥珀の家族への気持ちや兄の帰宅、大路くんの告白まで重なり、人物同士の距離をじっくり考えたくなる一冊でした。
甘い場面だけではない揺れを通して、それぞれの行動を違う角度から見られるのがおすすめポイントです。
二人の「王子」が築いてきた関係と、周囲の人物とのつながりが、この先どんなふうに描かれていくのか期待したくなります。

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