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みいちゃんと山田さん 5巻 感想・ネタバレ|愛情なのに苦しい、ふたり暮らしが胸に残る

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『みいちゃんと山田さん』5巻では、歌舞伎町のキャバクラを辞めて姿を消したみいちゃんが、DV彼氏・マオくんへお金を渡すため、より過酷な風俗の仕事に身を置いていたことが描かれます。
一方、みいちゃんを失った山田さんの前には実の母親が現れ、親の愛を理由にした正論が彼女を追い詰めていきます。
さらに、肉親と彼氏という異なる相手から離れきれない二人は、やがてひとつ屋根の下で暮らし始めます。
この記事では、再び交わる二人の距離、愛情と支配の境目、山田さんと母親の関係、桃花の過去まで、5巻で確認できる内容だけをもとにネタバレありで語ります。

作品名:みいちゃんと山田さん(5)
作者:亜月ねね
出版社:講談社
発売日:2025年12月23日

姿を消した先で知る現実が、あまりにも重かった

ミコ:みいちゃんがEphemereを辞めたあと、マオくんに渡すお金のため風俗で働いていたと分かるの、読んでいてかなり胸が重くなったよ。読後までずっと引っかかった。
ユナ:その重さは分かるけど、私は仕事が変わったこと以上に、マオくんとの関係を断ち切れないままお金まで渡している状況が怖かったな。その理由まで重く残ったんだ。
サキ:怖いよね。前の巻から続く関係が、みいちゃんの働き方まで変えているのを知ると、本人の生活全部が引っ張られているようで苦しかった。読みながら息が詰まりそうだったよ。
ミコ:生活まで引っ張られる感じがあるから、風俗で働くという事実も単なる職業の変化には見えなかった。稼ぐ理由まで含めてずしんと残ったよ。私はそこを何度も考えちゃった。
ユナ:理由を知るほど、外から「離れればいい」と言うだけでは届かない関係なんだと思わされたな。愛情と支配が重なる怖さを私は強く感じた。簡単な言葉にしたくなかったよ。
サキ:届かない感じが本当にもどかしい。みいちゃんが誰かのために動こうとするところを見ても、今回は素直に健気だねって受け取れなかったよ。そこが余計につらかったんだよね。
ミコ:健気さだけで見られないのは同感。マオくんへお金を渡すためという目的があるぶん、みいちゃんの一生懸命さそのものまで危うく見えたんだ。見ていて気持ちが落ち着かなかった。
ユナ:危うく見える一方で、本人の気持ちをこちらが勝手に決めたくもないんだよね。描かれた行動だけでも十分に重くて、そこが忘れにくかった。だから余計に目をそらせなかったな。
サキ:私も気持ちを決めつけるより、今いる場所と行動をそのまま受け止めるだけで苦しくなった。夜の世界が前より深く感じられた巻だったな。そこがこの巻で特に残ったよ。

母親の「正しさ」が、山田さんを追い詰めるのが苦しい

ミコ:みいちゃんを失った山田さんの前に実のお母さんが現れる流れ、別方向から一気に圧が来た感じがして、私はかなり息苦しくなったよ。重さの種類まで変わった気がした。
ユナ:私は母親が「親の愛」を理由に正しいことを言う構図のほうが引っかかったな。正論なら相手を傷つけない、とは全然限らないんだよね。読んでいてかなり刺さったよ。
サキ:そこがつらかった。心配している形なのに山田さんの心が蝕まれていくのを見ると、愛されることと楽になれることは別なんだと思ったよ。その場面は読む手が止まったな。
ミコ:別物なんだよね。マオくんとみいちゃんの関係とは形が違うのに、どちらも近しい相手との結びつきが重荷になっているのが印象に残った。並べて見るほど苦しくなったよ。
ユナ:形が違うからこそ、私は二つを同じものとしてまとめたくなかったな。肉親と彼氏、それぞれの距離で生まれる苦しさを分けて見たくなった。そこを一緒にはしたくなかった。
サキ:分けて見ても、近い相手ほど逃げにくい感じは共通していてしんどいよ。山田さんまで追い詰められていくとは思わなくて、胸が詰まったな。思っていた以上にこたえたよ。
ミコ:山田さんが支える側だけじゃなく、本人も母親との関係で揺さぶられるところが大きかった。二人とも誰かとの結びつきに悩んでいるんだよね。私はそこを強く意識したな。
ユナ:支える側と支えられる側を固定できないのは、この二人らしい気がする。今回は山田さん自身の苦しさが前に出て、見え方がかなり変わったよ。そこが今巻でかなり大きかった。
サキ:見え方が変わったぶん、山田さんにも寄りかかれる場所が必要なんだって感じたな。いつも誰かを気にかける人としてだけ見られなくなったよ。その見方が崩れたのが印象的だった。

肩を寄せ合って眠る二人を、単純な救いとは呼べない

ミコ:そんな二人がひとつ屋根の下で肩を寄せ合って眠るところ、私は温かいより先に、やっと同じ場所にいるんだって気持ちが強く来たよ。その静けさまで忘れにくかったな。
ユナ:私は逆に、同じ場所にいることをすぐ救いとは呼べなかったな。二人ともそれぞれ近しい相手との関係を断ち切れない状態だから、複雑だった。そこがいちばん迷ったところかも。
サキ:複雑なのは分かるけど、あの二人が一緒に眠るという事実には少しだけほっとしたよ。何も解決したと思わなくても、隣に誰かがいるのは大きい。私はそこに少し救われたんだ。
ミコ:ほっとする気持ちはあるよね。だからこそ、ふたり暮らしが始まるところは、幸せな新生活という一言では片づけたくないと思ったんだ。そこを何度も考え直したくなった。
ユナ:片づけにくいのは、二人が抱えているものを知っているからだよね。一緒に暮らすことと、それぞれの問題が消えることは別に見えたな。だからこそ簡単には喜べなかった。
サキ:それでも私は、正反対だった二人がここまで近い距離に来たことに胸を動かされたよ。最初の頃を思い返すと、この同居はやっぱり大きく感じる。距離の変化を実感した場面だった。
ミコ:最初との距離を考えると確かに大きいね。山田さんがみいちゃんを気にしてきた時間が、生活を共にするところまでつながったのが印象的だった。そこまで来たんだと感じたよ。
ユナ:ただ、私は「守るための同居」と決めつけずに読みたいな。二人とも一方的に助ける側ではなく、肩を寄せ合う関係として見えたからさ。その対等さが私は印象に残った。
サキ:肩を寄せ合うって言葉が今巻には合うね。強い人が弱い人を救う形じゃなく、しんどい二人が同じ場所にいること自体が心に残ったよ。読み終えてもあの距離が残ったよ。

桃花の過去まで見えると、夜の街の景色がまた変わる

ミコ:桃花の過去にも触れられたことで、私は夜の店にいる人たちを現在の姿だけで見られなくなったな。それぞれに店へ来るまでの時間があるんだよね。そこがかなり印象に残ったよ。
ユナ:そこは私も気になったけど、桃花の過去を知ることで店の見え方まで変わった気がした。キャストの今だけを切り取れない感じが強くなったよ。私はその広がりが面白かったな。
サキ:今だけじゃないって思うと、みんなの何気ない姿まで少し重く見えるね。私はみいちゃんと山田さん以外にも人生があるって改めて感じたな。店の空気まで違って見えたよ。
ミコ:人物の背景が広がる一方で、中心にある二人のふたり暮らしも始まるから、私は世界が横にも縦にも広がったように感じたんだよね。そこが読み味を変えていた気がする。
ユナ:広がったぶん、夜の世界を特殊な人だけの場所として眺めにくくなったな。家族や恋人との関係が、それぞれの今につながって見えてくるから。人物の見え方まで変わったんだ。
サキ:家族も恋人も近い存在なのに、それが安心だけをくれるわけじゃないのが苦しいよね。今回ほど「愛情って何だろう」って考えた巻はなかったかも。答えが出ないまま残ったよ。
ミコ:愛情を考えると、母親の正論もマオくんとの関係も、近さゆえの息苦しさとして残るんだよね。そこに二人の同居が重なるのが印象深かった。三つの関係を比べたくなったな。
ユナ:私はその三つを同じ答えにまとめないところが好きだったな。親子、恋人、みいちゃんと山田さんで、近さの意味がそれぞれ違って見えたよ。その違いが妙に心に残ったよ。
サキ:違うからこそ、誰といると人は楽になれるのか簡単には言えないよね。私はこの先も、人物同士の関係がどう描かれるのか見守りたくなったよ。作品全体への興味も深まったな。

『みいちゃんと山田さん』5巻は、マオくんへお金を渡すため風俗で働くみいちゃんと、実の母親の言葉に追い詰められる山田さんが、それぞれ異なる形の愛情と支配に揺さぶられる一冊でした。
ひとつ屋根の下で肩を寄せ合って眠り、ふたり暮らしを始める流れは特に印象的です。
桃花の過去にも触れられ、夜の街で生きる人々の背景にも視野が広がります。
誰かとの近さが救いにも重荷にもなり得る描き方がおすすめで、今後も人物同士の関係がどう描かれるのか注目したいです。

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